食育

調理師を目指す!免許を取得するメリットを知ろう

調理師免許を持っているかどうか。飲食店で働きたいと思ったら、調理師の資格を持っているほうがいいでしょう。

もちろん、飲食にかかわる仕事において、調理師の資格は必ず持っていなければいけないというわけではありません。しかし、長く料理に携わって仕事をしたいという思いがあるなら、前向きに免許取得を目指しましょう。

免許がある、というだけではなく、そのほかにもたくさんのメリットがあります。

調理師免許をとるには

調理師の免許を取得していない人は「調理師」を名乗ることができません。食に通じる知識と実技を備えた人に対して与える国家資格です。

調理師になるためには、「専門学校に通う」または「経験をつんで筆記試験に合格するという二つの方法があります。

調理師専門学校に通えば、卒業と同時に名簿登録申請をして受験せずに調理師免許を得ることができます。

調理の経験が2年以上ある人は、試験科目の勉強(食文化概論や衛生法規、栄養学など7科目)をして筆記試験に合格し、名簿登録されると調理師資格証の交付を受けることができます。

調理師免許で信頼度アップ

飲食店や、調理場のある施設で調理をする仕事に就くために、調理師免許が必須というわけではありません。

カフェや喫茶、レストランなどで働くアルバイト店員募集の際に、「要調理師免許」という文字は見たことが無いでしょう。

ただ利用客の立場から見れば、新しいお店がオープンしてその料理を作る人が調理師免許を持っているほうが、料理や店に対する印象や信頼度が違ってきます。

飲食店オーナーになるためには、食品衛生責任者という資格を持っていれば足ります。しかし、衛生管理に対する知識に加えて、おいしい料理を提供するために必要な調理や、食材に対する知識を備えている料理人のメニューのほうが、お客さんにとっては魅力的なはずです。

信頼度を得られやくすることで、経営のメリットにもつながります。

調理師は独立もスムーズに

お店を持ちたい・飲食店オーナーになって好きな料理を自分の生業にしたい、という人は、ぜひ調理師免許を取得しておきましょう。

飲食店をオープンさせるためには、その店舗ごとに食品衛生責任者を置くことが定められています。食品衛生責任者の資格を得るためには、主に各市町村の保健所で開催する講習会に申し込みをし、講習を受けなければなりません。また、永年資格ではないので、2~3年おきに講習を受け続ける必要があり、その都度受講料がかかります。

調理師の免許交付証があれば、食品衛生責任者資格は免除されて申請のみの手続きで済むというメリットもあります。

調理師免許でキャリアアップも

調理師免許を取得すれば、更にその先の専門性や技術を高める資格にチャレンジすることができます。

日本料理や中国料理、西洋料理など、極めたい料理の専門技術審査を経て称号があたえられる「専門調理師・調理技能士」の資格試験を受けるためには、調理師免許が必要です。

また、近年は健康志向や食育に対する意識が高まっているため、「フードコーディネーター」資格に注目が集まっています。この3級を受験する際、調理師免許を取得している人は、3科目中2科目が免除になります。

チャンスをつかみ、最短で資格を得ることができるというメリットもあります。

明らかに年収差が出るメリット 

免許保持者のほうが、料理の仕事に携わる上で評価が高くなることは想像しやすいでしょう。

調理師免許がある人と無い人の年収を比べると、やはり免許を取得しているほうが年収は高く、就職1年目からその差が現れます。そして実務経験が長くなればなるほど、年収差は広がる傾向にあります。

スキルに対する手当てという形で支給額が増えるのが一般的のようです。経験を重ねるほどその技術が高まり、年収差も大きくなるということでしょう。免許を取得するうえで、最も現実的なメリットかもしれません。

(「平成28年賃金構造基本統計調査」より推測)

就職に困らない 調理師の仕事はなくならない

働くうえでの業種や職種は様々ですが、少ない人材で効率的に仕事をするための技術が進んでいる業界が圧倒的に多いです。業務効率化や人員削減に取り組む企業や業態が増えている中で、飲食にかかわる仕事も二極化が進んでいます。

ファーストフード店やレストランは、より早く効率よく食事を提供するために進歩していますが、「こだわりの店」や「高級飲食店」は、今以上に高い技術とメニューの発想をもった人材を絶えず求めています。

調理師そのものが働き手不足気味です。特に高級ホテルのシェフや日本料理店の料理人など、下積みを経験した調理師人材はとても貴重な存在になりつつあります。修行はもちろん大変なことも多いでしょうが、道を極めていく志があるなら調理師免許は料理が好きで、飲食業界で働きたいなら、アルバイト店員でも操作が楽で、一定の品質を保ったメニューを出す店ではなく、特化した料理や独創性あふれるメニューを作って提供したいでしょう。飲食を志す人にとって、チャンスを得やすいというのが最大のメリットです。調理師免許を以って、食に対する知識を備えているほうが、可能性を広げることにつながるのです。

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