女性の社会進出が増加するにつれ、子どもを育てながら働く女性の数も増えています。そこで大きな社会問題になっているのが、子どもをどこに預けるかという点です。待機児童もなかなか減少しないことが叫ばれており、国を挙げて様々な対策が講じられています。その中でも深刻化しているのが、全国的に人手不足に陥っている保育士確保問題です。意外と重労働であるにも関わらず給与水準が低いため、退職してしまう保育士が多いのです。保育士資格を新たに取得するのも非常に難しいため、慢性的な人手不足が長崎に限らずどこの地域でも深刻化してしまっています。
保育士パートの仕事を探している人にとってはチャンス
保育士はどこでも不足しているため、求人情報も山のように出されているのです。全国的な保育士の有効求人倍率は約2倍、首都圏など需要が高い地域では何と5倍にも上っているほどです。これは、保育士1人に対して2社から5社の企業が採用を希望しているという計算になります。他の職種と比べると非常に情報数も多く、それだけ保育士不足が深刻化していることが分かります。単純に数が多いというだけでなく、企業間で保育士の取り合いになるため採用にあたって非常に待遇を改善している企業も増えています。他の企業と同じような採用条件では保育士に選んでもらえないため、給与や休日、勤務時間など様々な面で他の企業よりも良い条件を提示しているのです。企業同士がこのように保育士獲得のために競争をしてくれるため、ひと昔前と比べると保育士の勤務条件は確実に向上しています。より高い給与、より良い勤務環境で働けるチャンスが増えているということなので、これまで保育士の資格を持ちながら働いていなかった人も、検討する価値は十分にあるでしょう。
転職時期は年度末がねらい目
保育士が再就職や転職を希望する場合、ねらい目はやはり年度末の時期です。保育士は幼稚園にしろ保育園にしろ担任制で勤務していることが多いため、退職する時期も年度末が自然と多くなります。その穴埋めのために採用情報が一気にだされるため、より条件の良い採用情報は年度末頃を中心に探すようにしましょう。つまり、転職をする場合は退職後の4月から就職活動を開始するよりも、情報が豊富な2月から3月末までに活動をして内定をもらっておいた方が良いということです。
長崎でも保育士向けの家賃補助は始まっている
最近は企業以外に自治体でも保育士確保に向けた様々な支援が行われており、例えば都市圏のとある地域では保育士を対象とした借り上げ住宅の提供が行われています。上限金額を設けて、それ以下の家賃を補助してくれるのです。保育士の給与は平均的なサラリーマンよりも低い傾向にあるので、このように家賃を大幅に補助してもらえるのは非常にありがたいところです。長崎などの地方ではまだまだそこまで充実した補助は行われていませんが、将来的にこのような支援が行われる可能性は大いにあります。また、国も保育士の給与アップに向けて具体的な取り組みを開始しています。前年の平均給与と比較してわずか2%のアップという小さな上昇率ではありますが、それでも確実に給与が上がる傾向にあるのは魅力だと言えます。
転職支援会社もうまく活用しよう
このように将来性も十分にある保育士パートを探したい場合、インターネットやハローワークなど様々なツールを駆使して採用情報を探していくことになります。保育士の募集は特に数も多くニーズも高いので、ハローワークなどによっては複数の企業が合同で説明会を開いているケースもあります。一度にまとめて複数の企業の説明を聞くことができれば時間と労力の節約にもなりますし、何より比較検討しやすいのでより良い就職先を見つけるのに非常に役立ちます。気になる企業や保育園などを見つけられたら、ハローワークを通して積極的に採用試験を受けてみましょう。また、最近では保育士専門の転職支援会社なども登場しています。わざわざハローワークに自分で足を運ぶ必要もなく、インターネットで転職支援会社を見つけて登録すれば、自分の希望に合った勤務先を代わりに探して提案してくれるのです。仕事が忙しくてとても求人情報を検索したり転職活動を行えないという人でも、支援会社に任せておけばある程度の雑務を代行してくれるので、後は実際の面接などを受ければ良いだけです。一般の求人サイトには出ていないような好条件の求人情報を持っているケースも多く、無料で利用できるので登録しないのは大きな損だと言えます。本気で転職や就職を目指す場合は、自分一人で活動するよりもこういった転職支援会社を利用することをお勧めします。
長崎は首都圏などと比べると待機児童の数も少ないですが、それでも働くお母さんたちにとって保育士は非常に重要な存在です。求人数も十分に出されているので、探せばより良い待遇で働ける職場も見つかりやすいでしょう。現状に満足せず、まずは情報を探してみることから始めてみてください。