保育

富山の保育士パートの求人事情について

富山県の特徴として、保育支援制度が充実していることがあげられます。県では「待機児童ゼロ宣言」が行われ、移住定住促進サイトでも共働き世代が生活しやすいという部分をアピールしています。それでは保育士のニーズが少ないのかというと、そうではありません。むしろ保育士の需要は地域の保育の充実のために、さらに高まる傾向にあります。

富山県保育士・保育所支援センター

保育士の確保のために、富山県ではさまざまな施策を講じています。富山県保育士・保育所支援センターを設置し、保育士の就職のあっせんや、仕事での悩みの相談の受付を行っています。現役保育士の別の保育園への再就職なども行われています。さらに、ここのセンターではまだ保育士になっていない学生や、今後保育士の資格を取得したいと考えている人材へのアドバイスなども行っているのが特徴です。

保育士就職準備金等貸与制度は、潜在保育士が保育士の資格を取得する場合の準備金や、保育補助者への保育資格取得のための資金を無利子で貸与する制度です。この制度を利用することで、富山の保育人材の増加をはかり、安定した保育の担い手を確保する計画です。

さらに民間からも子育てに携わることを希望する人を募り、「子育て支援員研修」を受講することで、地域の子育て支援員として活躍できるようにしています。これには所定の研修の受講が必要となりますが、一度地域の子育て支援員として認定されれば、万が一他の地域に映ることがあっても、再びその地域の子育て支援員として活躍できるのがポイントです。この制度は保育士や、実際に保育施設などで就職した経験のある人材も求めており、地域保育コースの研修を受講することで、市町村の認可事業である地域型保育事業や、市町村による子ども一時預かりサービスを実施することが可能となります。ただし、このコースを受講するためには1年以上の保育施設、子育て支援センターなどでの経験が必要です。保育士パートを長期にわたって継続した場合には、良いスキルアップにつながる機会ともいえるでしょう。

マイ保育園

保育園に上がる前の子どもを育てている家庭には、「マイ保育園」への登録を県が推奨しています。この制度はかかりつけ医のように、子どもが小さいときの悩みや不安などを保育園に相談することで、保護者の不安を解消することにあります。子どもについての相談ごとは、自分が決めた保育園で納得するまで聞くことができる制度です。プレママ、プレパパの保育体験も随時開催されているので、保護者の子育てへの意識も高められています。まだ保育園に通っていない場合でも、登録先の保育園での運動会や生活発表会に参加ができるので、入学前の保育見学としても便利な制度です。

富山県の保育士パートの平均時給は1,014円

こういった保育制度の充実ぶりは利用者にとってはとても助かるものです。ただ、保育士としては負担のかかる仕事が増える傾向があります。そのため、富山県での保育士パートへの需要は高まっています。現在、県の保育士の平均時給は1,014円という結果が出ており、全国平均額と比べると若干低いことがわかります。しかし、比較的県内の保育園では賞与などの補助がしっかりと支給されている園が多いので、求人情報を確認する際には時給のほかにも賞与や交通費なども確認しましょう。条件の良い保育園が見つかる可能性も高いです。

保育園の多い都市は、富山市、魚津市、射水市です。これらの都市は県内の中でも、独自の子育て支援制度が整えられているため、共働き世代が多いことでも知られています。求人数もこれから増加することが見込まれますので、勤務地の候補として考えることもできます。

ファミリー・サポート事業も充実

県ではファミリー・サポート事業も同時に実施されています。これは保育のサービスを提供したい人と、利用したい人がそれぞれ会員登録することで、お互いにニーズがマッチした際にその人材を紹介する制度です。子どもの保育園への送迎や、突発的な残業で一時的に保育をお願いしたい場合に非常に便利な制度です。県内の都市でも、規定の保育園において延長保育や、一時預かりに対応している場所があります。市ごとの子育て支援サービスの内容は、県の公式ホームページや子育て支援サイトで公開されています。

課題は保育士不足の解消と県の人口増加

県の保育の取り組みは充実していますが、次に必要となるのは保育の担い手不足解消、そして年々減少傾向にある県の人口を増やすことです。その中には子どもの人口も含まれています。高齢化社会の波は県にもせまってきており、年々子どもが少なくなっている傾向にあります。保育の充実や、都心へのアクセスが以前に比べて格段に良くなったこと、生活環境の良さなどをアピールして、県は人口をアップさせるための対策も考えている最中です。子育て支援は、県の最も力の入れている部分といえます。保育の求人についても、まだ減少する傾向は見られません。保育士パートとして働くことは十分可能です。今後は地域の子育て支援活動や、公的機関への参加も期待されています。収入アップやスキル向上につなげるのであれば、参加することも選択肢のひとつです。

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