保育

子どもの年齢ごとに保育士に求められる保育内容

大人とは違い、子どもは1日1日で大きく成長を遂げる場合もあります。今まで誰に対してもニコニコとしていた子が突然人見知りを始めたり、ミルクしか飲まなかったのに離乳食を食べ始めたりとその成長は著しいものです。個人差もある上に子どもの年齢によって成長の目安も違うので、それを理解した上で保育士は子どもたちと接していかなければなりません。ではその保育内容にはどのような違いが生まれるのかを説明していきます。

57日~2歳

産後56日までは産後休暇が設けられており、医師の許可がなければ法律上その期間は働いてはならないと定められています。早い人では産後休暇が終わる57日目から保育園に預けるというママもいるでしょう。しかしまだまだ首もすわっていない赤ちゃんなので、その接し方というのには注意が必要です。

赤ちゃんが活発に動くようになるのは早くて3~4ヶ月頃です。その頃になれば早い子では寝返りをし始めたり起きる時間が長くなったりするのですが、それまでは寝ている時間が長いので基本的にはミルクやオムツのお世話だけでも良いのです。しかし動き始めると窒息の恐れが出てきたり、ハイハイやつかまり立ちをするようになればケガの恐れもあるので注意して見てあげる必要があります。保育士がいくら言葉で伝えてもまだ赤ちゃんには理解ができないので、注意しましょう。赤ちゃんが声を出すようになったら同じように声を出して返してあげたり、音が鳴るおもちゃで遊んであげるなどが基本的な保育内容となります。

1歳や2歳になると自分の足で動き、言葉を発するようになります。しかしその運動量にも個人差があるので、それぞれの能力を見ながら遊びを考えてあげましょう。「自分の物」を理解するようになってくるので、保育士が他の子を構っているとやきもちを妬いて怒ったり、人のオモチャに手をのばして自分のもののように扱ったりというような行動が見られるようになります。自我も芽生え始めるので接し方が難しくもなりますが、しっかりと遊んであげる、そしていけないことはいけないと伝えるようにしましょう。

3歳

バランス能力が高まることから公園遊びでできるものが増えていきます。また手先を使った遊びも器用にこなすようになるのでハサミを使ったりもできます。できるようになるものが増えるので子どもは好奇心旺盛にどんどんいろんなものに挑戦していきます。それをサポートしてあげるのが大きな役割となります。
また会話の中でも「なぜ?」と疑問を持つようになります。その疑問を投げかけられたら丁寧に答えてあげるのも仕事の1つです。

イヤイヤ期を乗り越えて少し落ち着いてくるときでもありますが、その時の気分などによってぶり返すようにイヤイヤ期と同じ行動を示すこともある時期なので、なぜイヤなのかという子どもの言い分を聞いてあげる、そして丁寧に叱ってあげるという対応を心がけましょう。

4歳

身体能力も身につき、軽快な動きができるようになります。片足でケンケン跳びをしたりスキップをしたりもします。知能としては過去のことを記憶する力が安定してくるので「前にこんなことをした」というような話ができるようになります。また比較する言葉も理解できるようになるので会話のレパートリーも増えるでしょう。会話ができるようになって楽しいのは大人というよりは子ども本人です。そのため話を聞いてほしくて一生懸命声をかけてきます。それに対して快く答えてあげることが大切です。また比較を覚えるので他の子と比較をされると傷ついてしまいます。些細なことでも気にしてしまう場合があるので言葉のチョイスには気を付けましょう。

活発に動くことでケガにつながる可能性は高くなりますし、言葉の発達で友達と口論になってしまうこともあります。そのため日々の過ごし方には大人の配慮が必要不可欠です。

5歳

最年長クラスになるのでいよいよ卒園間近というのが5歳児です。図形、言葉など様々な知能が発達し、それを駆使して遊びにつなげることができます。記憶力もますます良くなってくるので、人の名前だけではなく誕生日や年齢も覚えることができたり、自分の気持ちを単語ではなく文章で伝えることができるようになります。自分で箸を使って食事をしたり洗濯物をたたんだりもできるようになるので、見ている側も比較的安心することができるようになります。しかし全員が完璧にできるわけではないので、様子を見ながら保育士がサポートをしてあげましょう。

想像力が豊かになるので、相手の表情から感情を読み取るようになっていきます。そのため子どもたちには笑顔で接してあげることを心がけなければなりません。

子どもの成長は1年経つだけで大きく異なります。保育内容もその子どもの年齢ごとに違ってくるのでその違いを理解しておくことが保育士として大切なことです。どんな年齢の子であっても大切なお子様を預かっているという気持ちで接しなければならないことを忘れてはなりません。

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