転職や就職を考えるとき、必要となるのが履歴書です。
「応募にあたって履歴書を送付してください(持参してください)」といわれるのは、むしろ当たり前のこと。何度か転職をした事がある人なら経験済みでしょうが、書く回数が多くなると毎度同じことを繰り返し書くだけになってしまいがちです。
栄養士を探している企業や施設にとって履歴書は、応募する人のことを一番初めに知ることができる大切な情報です。履歴書を渡したその時から、選考はスタートしているのです。
履歴書はしっかり練って丁寧に書く
人事担当者や、施設で何度か採用にかかわった経験がある人が履歴書を見れば、栄養士としての必要人材かどうかという以前に、「どんな人が応募してきたのか」がわかるといいます。
どのくらい熱意を持って履歴書に記入したのか・応募者はどんな性格だろうか…。まだ会ってもいない人のことを、履歴書を見ればおおよそ想像がつくのです。
手書きとパソコン入力 履歴書はどちらがいい?
近年、パソコン入力した履歴書が非常に多くなりました。入力した後に、誤字や脱字が無いか確認がしやすく、見た目もそろってとても見やすいというのがその理由でしょう。
一度入力しておけば、数箇所に履歴書を送るときも一から準備せずに使いまわすことができるという便利さもあります。
ただ、パソコンで入力してプリントアウトした履歴書は、自分の性格や「書く」ということに対しての姿勢、応募先それぞれに向けて準備をしたという手間は伝わりにくくなります。
これはどちらがいいとは一概に言えませんし、字の上手い・下手はさほど問題ではありません。丁寧に書いている、はっきりと大きな字で見やすさを考慮しているという心配りが感じられるのが良いでしょう。
注意 本人希望欄は応募先の条件にあっているか
勤務時間帯や、通勤距離、その他希望を記入する欄に書いた内容を、きちんと求職情報と比べて確認しましょう。
特にパソコン入力した履歴書を送る場合、前回応募したときの希望条件がそのままデータで残っていたり、働く条件や通勤距離が応募先と合致していなかったりするのは良くありません。
志望動機やアピールが完璧でも、最後に「使いまわしの履歴書だ」と判断されてしまうと、印象が悪くなってしまいます。
送った履歴書はコピーしておく
就職先をいくつか紹介されたとき、各所に向けて履歴書を準備します。後に面接をすることになった場合、どの企業にどんな履歴書を送ったか、内容を本人が忘れてしまっては問題です。
面接は、履歴書の内容に沿って話が進むことが多く、質問されて答えた内容が履歴書に記載したことと違っていると、途端に印象悪く受け取られます。
せめて面接前に、どのような内容を記入して送ったかを見直して、それに沿った話ができるように心がけておきましょう。
栄養士の経験は職務経歴書でアピール
これまでどんな仕事で、どのような経験をしてきたか。これは採用する側にとって非常に注目すべきポイントです。
初めて働く人は職務経歴が無いから書けない、と落ち込む必要はありません。職歴無しでもこれからやりたい仕事に対する熱意が伝わる履歴書を仕上げましょう。
前職で栄養士をしていた人や、栄養士のポジションで働いた事がある人は、ぜひその経験や経歴を職務経歴書で伝えましょう。
うそはダメ 経験した栄養士の仕事内容を記入する
経験した事がない仕事内容を記入してはいけません。
施設や食堂など、栄養士という特殊な人材を求める企業の規模は、実に大小さまざまです。仮に大人数の利用者がいる場所で栄養士の募集があったとして、その求職先を希望したいとしましょう。
これまで経験したことがある人数規模がたとえ少なくても、企業(施設)名と利用者数は実数に近いものをきちんと伝えるべきです。
栄養士として働いたことがある仕事の役割分担のなかで、良い経験だった・現場で○○を主に担当したなど、プラスに感じたことや学んだこと・頑張ったことを添えておくと、仕事に対して前向きな印象を与えることができます。
意外に注目 パソコンが使える人かどうか
栄養士は、献立や栄養管理、指導をするだけの仕事ではありませんね。計算が多く、グラフの作成や献立を表でお知らせするといった、パソコン作業が結構多いという特徴があります。
年輩ベテランの栄養士さんたちには、このパソコン作業を面倒・苦手に思っている人が多いのです。できたほうが楽だと判っているけれど、これからパソコンの知識が身につく自信も無いという不安を抱いている栄養士もいるでしょう。
「パソコン作業ができる栄養士」は、ぜひ一緒に働きたい人だと思われます。
文書作成や表計算、栄養指導や報告会などで使うプレゼン用スライドを作ることができる人は尚良しです。
履歴書を書き始めたその時から、働く先を探すスタートを切っているという意識を持っておきましょう。「栄養士として働きたい気持ち」をはっきり短めに、すっきりと伝えられる文章にして、履歴書に記入をしましょう。