保育士として、これから働こうと思っている人へむけて、保育士を募集している施設の面接や見学会に臨むときの注意点を挙げます。
新卒採用募集の面接と、中途採用の募集では、問われる内容や見られるポイントが少し違う部分もあります。しかし、保育士としての資質や、その施設で働くのにふさわしい人柄かどうかを、採用試験や面接で確認することに違いはありません。
自信をもって、しっかりと自分をアピールすることができるように、ある程度シミュレーションをして、受け答えの練習をしておきましょう。
保育士として求められている資質と印象
保育士として、どのような勤務形態で働くかは、募集している施設によって違います。正社員を求めている施設もあれば、もれなく子どもたちをフォローするためのアシスタントとして、チームティーチング補助に入るパート社員を募集するところも増えてきました。
保育士に向いている人柄
フルタイムで働くのが厳しい主婦の社会復帰として、パート保育士のニーズも高まりつつありますが、パート・正社員双方に求められる資質は、「子どもに好かれる人柄かどうか」でしょう。
そのためには、笑顔をたやさない、明るい様子と雰囲気がある人か。これは、とても大きなポイントです。
はきはきとした印象や、ポジティブな印象を与えられるように受けこたえの練習をしておきましょう。
そして、この人柄判断は、面接当日よりずっと前から観察されていると思っておくべきです。就職試験や面接の連絡時、内覧や説明会、園の見学時…。保育施設とやりとりをするときの第一印象は、思っている以上に後まで影響します。
面接当日だけ頑張るのではなく、常に自分の様子は見られているという意識でいましょう。
理想の保育士像を意識している
しっかりと自分の目指す保育の形(理想)を抱いているほうが、面接のときの受け答えも、明快に答えられるでしょう。
自分はこんな保育をしていきたい。これから子どもたちにこんなことを教えていきたい…。
自分なりのこだわりや想いがある人のほうが、芯の強さとやり遂げる実行力を印象付けることができます。
細かな所作にも気を使って
面接は、見学会などで顔見せする機会から始まっていると思っていいでしょう。もちろん、面接当日の受け答えや質問で、あなたの適性や人柄、保育士として求めている人格かどうかを判断します。
ただ、面接当日の瞬間だけに集中して取り繕ったとしても、受け答え以外の部分で日頃のあなたの様子は十分に伝わります。
面接をする相手は、幼児とその保護者への応対を毎日くりかえしているプロです。ちょっとしたしぐさにまで目を配り、相手の心をつかむポイントを探っていると思っておきましょう。
面接のアポイント、面接までの控室での過ごしかた、入室するときや椅子の座り方に至るまで、細かな所作を滑らかに、おどおどせずに堂々と行いましょう。
自分に自信を持っている様子は、このような小さな所作のなかにも表れてきます。ただし、あまりにも横柄な態度にならないように、礼儀とマナーはキチンと守りましょう。
面接当日の服装と身なり
どんな職業の面接試験でも、一様のマナーや守るべきポイントがあります。
第一印象を良くするために、服装や身なりは十分に気を付けましょう。これは、気を配っているかどうかがすぐに判断されやすく、手抜きがばれてしまいやすいです。
万全に準備を整えておきましょう。
化粧は薄めに(保育士の仕事柄)
接客業やサービス業は、一部で身だしなみとして化粧をある程度施しておくほうが良い仕事もあります。ただ、人と接する仕事とはいえ、保育士の場合はその相手が子どもや保護者です。
ばっちりメイクで、化粧の乱れを気にするような保育士さんは、あまり受け入れられないでしょう。ただ、まったくのノーメイクで面接に臨むのは、時間を割いてくれる施設の担当者に対して失礼にもあたります。
かしこまった面接の場面にふさわしい、落ち着いた印象の薄めメイクを心がけましょう。
面接の服装はスーツで
保育士の制服といえば、動きやすいジャージやパンツにTシャツとエプロン。これがおなじみのスタイルですが、面接試験は、カジュアルで動きやすい服装を求めていません。
新卒者対象の集団採用試験では、実地体験をするために運動着が必要になることがあります。この場合は別途指示があるので、運動するための服装を持参しましょう。
面接当日の服装は、黒または紺のスーツが基本。無地のカラーシャツと合わせて、面接の定番スタイルで臨みましょう。
香水やネイルはNG
シンプルで華美でない印象を意識すれば、大きく外すことはありませんが、普段から香水を付けている人やネイルを施している人は、面接当日は控えるべきです。
爪を短くしておく、長い髪をまとめる、シャツとスーツはシワが無いようにしておく、靴の汚れは落として…など、企業就活スタイルとほぼ同じポイントを気遣えば、問題ありません。
面接で、あなたがきれいだという印象を持ってもらうのが目的ではないはず。施設側にとっては、保育士の同僚として受け入れるべき人材かどうかを判断する大切な場です。
面接の時間は限られいてます。短い時間で人柄や、保育士としての資質を判断されるのですから、その時間にすべてをかけるくらいの意気込みで、できる準備や身だしなみを整えて当日に臨みましょう。
不安や心配事に気を揉むよりも、あなたの目指す保育の理想、想いを存分に伝えることに集中しましょう。